陰陽五行説(陰陽五行思想)は、中国の陰陽説と五行説が統合して生まれた説であり、2つの思想が合わさったことで、世界や人に関わる複雑な事象を説明できるとされる説です。そして、その陰陽五行説の基礎的な考え方やそこから派生した四柱推命に関する知識があることを認める資格として、陰陽五行士資格が存在します。
今回は陰陽五行士資格について詳しく紹介していきます。
陰陽五行士資格が求められている理由
現代社会において、陰陽五行士資格が求められるのは、新しい価値観を見つけることで、今の自分の生活をより良くしていけるところにあります。
元々は思想の統合によって生まれたものですが、その根底には世界の事情の説明や自分の命運を知るためという考えがあります。
同じ毎日繰り返しがちな現代社会で、自分の中の基準を決めるタイミングや他の考え方に触れるチャンスはなかなか訪れないものです。
そんな時に、陰陽五行説という考え方を知識として身につけることで、自分の現状やこれから身に起こることに対して、納得できる答えを見つけやすくなります。
もちろん、陰陽五行説だけを鵜吞みにするべきではありませんが、自分の軸と違う考え方は、時に思わぬ発想に繋がることがあります。
そのような理由から、ビジネスマンやスポーツ選手が陰陽五行士資格を取得して、自分の考えを広げているのです。
陰陽五行と四柱推命の関係
陰陽説と五行説の考え方
陰陽五行の「陰陽説」と「五行説」の2つの説が統合されて生まれました。
- 陰陽……森羅万象、宇宙の全ては「陰」と「陽」の2つに分けられるという考え方
- 五行……万物は「木・火・土・金・水」の5つの元素からなるという考え方
この2つを合わせた「命式」と呼ばれる図式が陰陽五行における考えの元になります。
そして、陰陽五行説では「十干」と「十二支」を含む「干支」を事柄の順序として当てはめて読み取っていきます。
陰陽五行説を元とする四柱推命
数ある占いの一つに「四柱推命」という占術があります。
この四柱推命は陰陽五行説を元にした占術であり、上記の命式や干支に加え、「年月日時」の「四柱」を合わせて推察していきます。
そして、四柱以外にも最終的な推察までの過程がありますが、陰陽五行説の要素はほぼそのまま四柱推命に活かされています。
つまり、陰陽五行説を学ぶことは、四柱推命の基盤を学ぶことになるのです。
陰陽五行はあくまで通説や思想を指す言葉であるため、占術として陰陽五行を用いる時は、四柱推命に含まれることがほとんどです。
そのため、陰陽五行士資格では、陰陽五行だけでなく、四柱などの占術としての四柱推命に関連する知識も得られるのです。
風水と陰陽五行の関係
「風水」は家の立地や室内の物の置き方によって、気の流れを制御して運や力を引き寄せる思想です。
風水には様々な流派がありますが、陰陽五行説を用いる流派もいくつかあります。
陰陽では間取りを太極図や命式に当てはめて、設置した物が陰陽のバランス良く配置されているかを見ていきます。
一方の五行では、「木・火・土・金・水」の元素をそれぞれ物の性質に置き換えて考えていきます。
- 木……木製のもの、紙など
- 火……プラスチック製、ビニール製のものなど
- 土……陶器、平らなものなど
- 金……金属、鉱物、高級品など
- 水……液状のもの、流れるものなど
また上記のように分類された物でも、陰陽のどちらかに配置するかによって、当てはまる元素や性質が変わることがあります。
風水の陰陽五行説は、ここから更に流派が別れたり、日本独自の考え方も加わって複雑になったりしているのが現状です。
しかし、基礎的な配置や分類は陰陽五行説が土台となるため、陰陽五行士資格があれば、その知識を風水にも活かるようになるのです。
占いや分析スキルが一層向上する
様々な占いに活用できる
占い師として陰陽五行資格を活かす場合は、四柱推命は人の命運を推察する占術なので、大いに活用できます。
もしも他の占いをやっていれば、その占いと四柱推命の結果を照らし合わせた上で推察していけるので、より鮮明な占い結果を出せることになります。
また四柱推命以外でも、多くの東洋占星術が陰陽五行説を土台とするので、他の占いの勉強に派生させる時も役立つことがあります。
一般生活での分析スキルの向上
占い師以外の場合は、先の項目の風水のように、陰陽五行説を活かした考え肩を私生活に反映させられます。
陰陽五行説の知識を得た後で、自己や他人の分析を行って、人間関係を良くしていくなど、新しい特徴や個性の発見に繋がることもあります。
仕事の面では普段の仕事への取組み方や、商品開発のアイデアへ転換させることも可能です。
陰陽五行士資格の取得について
陰陽五行士資格は占いのための知識に留まらず、私生活での考え方を変えるきっかけにもなる可能性を持つ資格です。
ただ、それ以外にも自宅の風水に役立てたい人や趣味特技の一つを加えたい人など、小さな目標でも十分意味を持たせてくれる資格でもあります。
勉強していくと日常の様々なことが当てはめられる面白さもあるので、少しでも興味を持った人は資料の確認や資格の取得を検討してみてください。
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