生命科学を意味するアーユルヴェーダを応用した美容・健康に関する体系的な知識を身に着けたことを証明するアーユルヴェーダセラピスト資格について解説しています。
より詳細な内容を知りたい方は、是非資格公式サイトも合わせてご覧ください。
アーユルヴェーダセラピスト資格が求められている理由
インド・スリランカで古来に誕生し、長い年月をかけて熟成されたアーユルヴェーダは、世界最古の生活医学、家庭医学、人生哲学です。
アーユルヴェーダセラピストは日本アーユルヴェーダ普及協会(JAPA)認定の資格です。
JAPAは自己管理のみならず、家庭での健康管理、家庭医学としてのアーユルヴェーダを目指すスリランカ・アーユルヴェーダ医学協会(SLAMA)の協力で設立された非営利団体です。
アーユルヴェーダセラピストは何を学ぶのか
アーユルヴェーダトリートメントの基本テクニックと理論、トリートメントに使用するハーブやオイルの種類、効能、コンサルテーションやサロンの運営について必要な知識を学びます。
アーユルヴェーダセラピスト資格を取得すると、トリートメントサロンやリラクゼーション施設などで、学んだ技術や知識を活用できます。
人を健康にするための療法士、治療士のことをセラピストと言います。
中でもアーユルヴェーダセラピストは、アーユルヴェーダの知識に基づいて、健康で美しく幸せな人生を送るために、個人個人が抱える課題を解決しながら健康に導いていく有意義な仕事です。
アーユルヴェーダセラピストは、その人に合わせた施術を行うために、まずは体質診断を行います。それぞれの異なる個性や体質を知り、痛みや苦しみの原因を探ります。
次に症状を緩和するために、オイルを使ったマッサージを施して、身体だけでなく心の緊張も緩めてリラックス効果を高め、ゆっくりとお話を聞きながら食生活、睡眠、生活習慣から改善するべき点を見つけ、ストレスを溜め込まない考え方や生き方を提示していきます。
現代はデジタル化が進み人と人との繋がりが希薄になりつつあります。
昨今のコロナ禍の影響もありさらに人との関わり方が一変する事態となりました。
人々があらゆる不安、ストレスを抱える今こそ、自身の健康を守るためにするべきことは何か?に意識を高く持つ必要性が出てきました。
1人1人が自分の健康のためだけではなく、周りの人の健康にまで気を配る、また自分が健康でいることが周りの人の健康にもつながるということが世界的な共通認識になってきました。
アーユルヴェーダに基づく生活様式は、まさに今求められているものに合致します。
アーユルヴェーダは、病気になってから治すことより、病気にならない心身作りを目指しています。まさに健康に幸せに生きるための人生哲学が詰め込まれています。
この日々変容する現代において、時代が求める資格の一つがアーユルヴェーダセラピスト資格です。
美容・健康に生かすアーユルヴェーダ
アーユルヴェーダの食事法
アーユルヴェーダでは、薬草学や食事療法の知識も学んで活用します。その知識に基づいて個人個人にあった食生活をアドバイスして健康へと導きます。
アーユルヴェーダでは、水は意識の表れであり、栄養と吸収のバランスの取れた健康的な生活を送るために必要と考えます。
白湯は、体のデトックスを促し消化力を高めますので、十分に水分を取りましょう。
朝食には新鮮で栄養豊富なもの、消化しやすく温かいものを取ります。アーユルヴェーダでは、特に一度の食事で六味(甘・酸・塩・辛・苦・渋)をまんべんなく取り入れるようにします。
昼食は、午後の活動のエネルギー源になるように、多くの栄養素、タンパク質、脂肪を取ります。「ニンニク」「生姜」は免疫力を高めるので、昼食に取ります。
間食のルールは、お腹が空いたときです。
アーユルヴェーダでは、お腹が空いた状態は前に食べたものが消化された合図と取ります。お腹が空く前に食事をすると、食べたものは未消化物として体に溜まり不調の原因になると考えます。
お腹が空くというのは、お腹が鳴った時です。その時に、ナッツ類や果物を少量食べます。
夕食は、20時までに食べます。アーユルヴェーダでは、このように食事の量を考えています。
- 朝食は王様のように
- 昼食は一般人のように
- 夕食は貧しい人のように
就寝前は食べすぎると、消化不良起こし睡眠の妨げにもなります。
カフェインは、アーユルヴェーダでは、「刺激」のピッタと「軽さ」のヴァータのエネルギーを持つ飲み物です。
そのためなるべく朝の目覚ましに摂り、午後は控えます。
ドーシャに合う食べ物は?
アーユルヴェーダでは、さまざまな新鮮な食材を食べますが、各ドーシャに合う食べ物があります。
体や心が揺らぎがちなヴァータのアンバランス感を整えるために、安定感のある「地」のエネルギーを多く含む根菜など土の中で育つ食べ物。
体や心に熱が溜まりやすいピッタには、「熱」をとってくれるウリ科の野菜。タンパク質を摂る時は肝臓に負担をかけないように脂肪分の低いもの。
停滞しがちなカパにエネルギーを与えるには、葉野菜などの陽や風を受けて地上で育つ食べ物。
このように、その時々のドーシャや季節、時間に合わせてうまく食事をとることで、バランスが整い、美容にも健康にもつながっていきます。
オイルトリートメントとボディケア
アーユルヴェーダでは、オイルを使って全身のオイルトリートメントをします。
それによって、体と心に溜まった不調の元になっている毒素が取り除かれ、3つのエネルギーのバランスが整えられ、健康になります。
ドーシャに合うオイルは?
その人の持つ体質や季節によりオイルを変えながら、ドーシャに合ったオイルトリートメントをします。
- ヴァータ
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乾燥しやすく冷えやすいヴァータ体質の人には、「太白ごま油」の温める作用を利用します。
「太白ごま油」を加熱処理し、顔や体など全身に使います。メイク落としやフェイシャルマッサージの美容オイルとして使えるようになっています。
- カパ
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太りやすく痩せにくいカパ体質の人にも、「太白ごま油」は効果的です。
もともとカパ体質の人は皮脂が多いので、少なめのオイルかオイルなしで体を適度に刺激し、皮脂量をよく見てマッサージ法を変えたりします。
- ピッタ
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集中力が高く熱中しやすく、イライラしがちなピッタ体質の人は、体を冷やす作用のある「ココナッツオイル」「オリーブオイル」を使います。仕事や勉強に熱中し頭が火照った状態の時にヘッドマッサージに活用できます。
ストレス管理・メンタルケアにも
アーユルヴェーダでは、さまざまな施術サービスを行います。それは、深いリラクゼーションとなり、心身を健やかにし、ストレスを軽減し、またストレスを溜め込まない心身に作り変えていきます。
疲れや痛みの軽減することにより、熟睡できることで、さらに健康的に人生を送ることに繋がっていきます。
アーユルヴェーダでは心(メンタルドーシャ)のバランスがとても大切な要素です。
気持ちが強すぎたり偏ったりすると、メンタルドーシャのバランスが崩れて心身の不調につながります。
ドーシャとは?
ドーシャというのは、自然、人間、宇宙を作るすべての5元素(空・風・火・水・地)の組み合わせから成り立ちます。
このバランスが心や体の状態を常に変化させ、心身の健康に影響します。
このドーシャをいかにバランスよくさせ、心身を本来の自然な状態に保つことが健康につながります。
ヴァータ
「風」と「空」からなるエネルギー。特徴は、好奇心旺盛で活発、変化を好んで順応性も高く、想像力が豊かです。
しかし、増えすぎると衝動的で集中力もなくなり気分が変わりやすくなり、心配や不安から冷えや不眠として現れます。
ピッタ
「火」と「水」からなるエネルギー。特徴は、知的で情熱的、チャレンジ精神に溢れて機転も効くのでリーダーに向いています。
しかし、短期で怒りっぽく、批判的で喧嘩ごしのところがあります。
完璧主義で見栄っ張りのため、妬みや嫉妬、衝突、攻撃的なためイライラからの不眠、暴飲暴食として表れます。
カパ
「水」と「地」からなるエネルギー。特徴は、愛情深く、献身的で穏やか、寛大さに溢れて平和主義で粘り強い。
しかし増えすぎると、こだわり、執着、落ち込み、自責的、自己否定から暗くなり活動意識を失い、鬱傾向として表れます。
アーユルヴェーダセラピストはこの3つのドーシャのバランスをうまく保てるように、食事の取り方の指示をしたり、ドーシャに合わせたハーブや薬草を調合したり、オイルトリートメントして気持ちも体もリラックスさせます。
アーユルヴェーダセラピストは周りの人の健康を後押しし、笑顔にできる資格です。
当記事があなたの挑戦の後押しになれば幸いです。
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