行動心理カウンセラー資格は、行動心理学に関する基本的な知識を有していることを証明する資格です。行動心理学とは、相手の態度やしぐさなどの行動面から、どのような気持ちなのかを読み解く学問をいいます。
社会環境の変化に伴いコミュニケーションのかたちも複雑になっているいま、人間関係を円滑にするための方法として注目される行動心理。
当記事では、行動心理カウンセラー資格の学習内容を掘り下げてご紹介します。
より詳細な内容を知りたい方は、ぜひ資格公式サイトもご覧ください。
行動心理カウンセラー資格で学べること
行動心理学は、1912年ごろにアメリカの心理学者ジョン・ワトソンが「人の行動」にスポットライトをあてて提唱しました。心理学の分野の中では比較的新しい部類に入ります。
行動心理カウンセラー資格の学習には、行動心理の基礎や歴史といった知識の他、行動心理学を日常生活でどのように生かすかという内容も含まれています。
資格の取得に際して学べることは、大きく分けて下記の3点です。
- 行動心理で心理スキルをさらにUP
- 目・手の動きから心を読む
- 相手を知る手助けになるスキル
ひとつずつ見ていきましょう。
行動心理で心理スキルをさらにUP
行動心理カウンセラー資格では、数ある心理学の種類の中でも「行動心理」に特化した知識を身につけます。
そのため、もともと心理スキルをもっている方にとっては、対応領域を広げ、スキルを向上することにつながるのです。
資格取得後は、行動心理のプロフェッショナルとして以下のような活躍の道があります。
- 行動心理カウンセラーとして施設などで活動する
- 行動心理のインストラクターとして、自宅やスクールなどで活動する
行動心理カウンセラーは、悩みをかかえる人の状況をヒアリングし、問題解決に向けてその人にあったアドバイスを行います。
行動心理の知識を活用することによって、相談者の言葉だけでなく、態度や様子からも情報収集できるため、状況をより深く把握したうえでの対応が可能です。
行動心理のインストラクターは、行動心理を学びたい人たちに対し、講師として知識を伝えるのが仕事です。
伝えるべき情報を正しく伝えることに加え、自身が行動心理に関して経験した生の情報も盛り込むと、受講する人にとってさらに実りの多い講義となるでしょう。
目・手の動きから心を読む
行動心理について理解を進めていくと、相手が無意識のうちにしている目や手の動きを観察することで、気持ちを読み取れるようになります。
目であれば視線やまばたき、手であれば何かを触るしぐさや手の位置・状態。これらが心の状態を表すサインになっている場面は多いのです。
よくある例として、ここでは三つのケースをご紹介します。
(例)
目・手の動き | 気持ち・心の状態 |
---|---|
まばたきが多い | 緊張している、動揺している |
頭や髪の毛を触る | 不安になっている、甘えたい |
腕組みをする | 警戒している、拒絶感がある |
心の状態は、目や手の動きだけでなく、体の向きや足の動きなどにも現れます。
ただし、「このしぐさをするということは、必ずこの気持ちになっている」というものではありません。いくつかの可能性があるという認識のもと、その時に置かれている状況と照らし合わせて判断していくのがベストです。
心理学といえば「吊り橋効果」などの理論が有名ですが、行動心理カウンセラー資格では、上記のような無意識における行動の特徴や意味についても学んでいきます。
相手を知る手助けになるスキル
行動心理カウンセラー資格は、資格そのものを仕事に生かすだけでなく、日常生活の中でも相手を知る手助けになります。
なぜなら、相手の行動を観察することで気持ちを理解できるスキルが身につくからです。
人の気持ちは、本来は目に見えないもの。しかし、行動心理では目に見える行動の面からアプローチします。
行動や態度に関する膨大なデータをとり、統計的に分析・整理した結果をもとにしているため、一般的なパターンとして広く当てはまるのです。
例えば職場では、部下の状態を把握しながら効果的な指導をしたり、クライアントとの商談を有利に進めたりするのに役立つでしょう。
消費者の行動を科学的に分析し、購買意欲を高める手法は、マーケティングなどの分野でも活用されています。
また、プライベートでは、相手の胸の内を察しながらコミュニケーションをとれるため、気持ちのすれ違いを防ぐことにつながります。
何かを伝えたいときにも適切なタイミングをはかれるようになるなど、メリットは数えきれません。
円滑なコミュニケーションに役立つ資格
コミュニケーションは、相手への理解があってはじめて円滑に成り立つものです。
特に現代では、相手への配慮がこれまで以上に求められるようになっています。
行動心理カウンセラー資格は、今後ますます必要とされるスキルだといえるでしょう。
当記事を参考に、行動心理カウンセラーの資格取得にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
コメント